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高層ビルや大型施設の建設現場で、骨組みとなる鉄骨を組み立てる「鉄骨とび」。その名前からも、体力勝負のハードな仕事というイメージを持たれがちですが、実際にはどのような仕事で、どんな人が向いているのでしょうか。
この記事では、鉄骨とびの仕事内容や大変な点、やりがい、向いている人の特徴などをわかりやすく紹介します。
鉄骨とびは、ビルや倉庫などの大規模な建物を支える「鉄骨」を組み立てる専門職です。工場で加工された鉄骨を現場に運び、図面に沿って正確に組み上げていくのが主な役割になります。
高所作業が多く、足場や安全帯を使って作業エリアを移動しながら、クレーンで吊り上げた鉄骨を慎重に設置していきます。安全が最優先のため、移動中や作業中も常に周囲に注意を払う必要があります。
鉄骨同士をボルトで固定したり、位置の微調整を行ったり、安全確認を徹底したりと、業務は多岐にわたります。現場によっては溶接や溶断を担当することもあり、他の職種と連携しながらチームで作業を進めるケースも少なくありません。そのため、技術だけでなくコミュニケーション力も求められる仕事です。
鉄骨とびの仕事が「キツい」と言われる大きな理由のひとつが、作業環境の厳しさです。作業の多くは高所で行われるため、風や気温の変化をもろに受けます。
夏は直射日光の下で汗だくになり、冬は冷たい風にさらされながらの作業。身体への負担はかなり大きくなります。
さらに、高所作業には常に危険がつきものです。ほんの少しの油断が大きな事故につながることもあるため、現場では常に高い集中力が求められます。安全帯の着用や声かけといった基本的なルールを守るのはもちろん、どんな小さな工程でもひとつひとつ丁寧に確認しながら作業を進めていきます。
鉄骨とびのやりがいは、なんといっても「建物の骨組みをつくる」という達成感です。巨大な鉄骨を次々に組み上げていくうちに、数か月後にはしっかりとした建物の形が現れます。構造体が少しずつ姿を現していく光景は圧巻で、職人としての手応えを強く感じる瞬間でもあります。
都市部のランドマークや、大規模な施設の建設に関わったときは、完成後にその建物を見るたびに「自分があの構造を手がけた」という誇りがわいてくるでしょう。
また、現場によって工法や規模が違うため、現場ごとに新しい経験が積めるのも魅力のひとつ。経験を重ねることで技術にも磨きがかかり、自然と自信もついていきます。安全管理やチームワークの大切さも身につき、自分の成長を実感しやすい仕事です。
鉄骨とびの給料は、経験年数や現場の規模、勤務先の地域や会社の方針によって差がありますが、他のガテン系の職種と比べて高めなのが特徴です。
未経験からスタートした場合でも、月給はおおむね22〜25万円ほど。そこから経験を積んで、責任あるポジションを任されるようになると、年収400万〜600万円ほどを目指せるようになります。
とび技能士などの資格を取得すれば、さらに収入アップにつながるケースもあります。
鉄骨とびは、特別な学歴や資格がなくても始められる仕事です。
未経験からスタートする人も多く、建設会社やとび工事の専門会社に就職して、現場で経験を重ねながら技術を身につけていくのが一般的です。
入社後は、まず道具の名前や使い方、安全に作業を行うための基本を覚えることから始まります。その後は、先輩のサポート的な作業を通して、少しずつ現場の流れにも慣れていくことになります。
資格がなくてもスタートできますが、キャリアアップを目指すなら資格取得を視野に入れておきたいところ。会社によっては、資格取得を支援しているところもあります。「とび技能士」や「玉掛け技能講習」などを取得すれば、任される作業の幅が広がるでしょう。
鉄骨とびに向いているのは、まず「高いところが平気な人」です。仕事のほとんどは地上数十メートルの高所で行われるため、高いところが苦手な人には難しいかもしれません。
決められた手順を守りながら、正確に作業を進められる几帳面さや慎重さも大切です。鉄骨の取り付けや位置合わせではミスが許されない場面も多く、段取り通りに着実に動ける人ほど、現場でも信頼されやすくなります。
また、鉄骨とびの現場は基本的に複数人で動く仕事です。まわりと声をかけ合いながら作業を進めていくため、コミュニケーションを大事にできる人や、指示をきちんと受け取って動ける人はチームに馴染みやすいでしょう。安全第一の現場だからこそ、周囲との連携を大事にできることも重要なポイントです。