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下水道法及び下水道法施行令により、下水道の設計・工事の実施および監督・維持管理は、一定の実務経験をもつ技術者か、技術士(上下水道部門)資格をもつ技術者しか行えないことになっています。
下水道技術検定は、十分な技術力を持っているのにも関わらず実務経験年数が足りない技術者を、上記の下水道に関する業務を行うことができる有資格者として認定するために設立された資格制度であり、地方共同法人日本下水道事業団が管轄する国家資格の一つです。下水道技術検定の合格者は、下水道法第22条に定められているように、有資格者となるために必要な実務経験期間が短縮されます。
下水道技術検定には、技術ごとに分けられた以下の三つの区分が存在します。
なお、下水道技術検定とよく似た資格として「下水道技術検定」がありますが、下水道技術検定 は下水道管路施設の維持管理業務に携わる技術者の知識・技能を判定するための試験であり、下水道技術検定とは異なる試験です。
下水道技術検定を取得するためには試験に合格する必要があります。試験は年に1度、11月の中旬ごろに行われます。なお、下水道技術検定には受験する際に必要な資格要件や事務要件などはなく、基本的に誰でも受験可能です。
下水道技術検定の試験の合格率は次の通りです。
受験要件が一切ないという点は加味する必要があるものの、区分を問わず試験の難易度は比較的高いと言えるでしょう。
取得することで下水道工事に関わる技術者として、出来る仕事の幅を広くすることが出来る下水道技術検定ですが、上述のように、資格取得難易度は決して低くはありません。
一部の企業では、下水道技術検定の取得を考えている社員向けの支援制度を充実させており、資格試験対策と技術力の向上を両立させることができます。下水道技術検定を取得したいという場合には、そうした企業への転職を考えてみても良いでしょう。