公開日: |更新日:
優れた技術士を育成するために設けられた国家資格の1つであり、取得すると技術士を補佐する仕事に就けるようになります。技術士には、扱う技術ごとに様々な部門があります。機械部門や船舶・海洋部門、航空・宇宙部門、電気電子部門、化学部門、繊維部門、建設部門などです。それぞれの部門に対応する技術士補の資格が設けられています。
技術士補資格を取得するメリットの1つとして、技術士資格の受験に必要な実務経験の年数を減らせることが挙げられます。技術士になるためには技術士資格試験の1次試験に合格したのち、7年の実務経験を経てから、2次試験を受ける必要があります。
しかし技術士補資格を取得していると、2次試験の受験に必要な実務経験を7年から4年に短縮することが可能。技術士補は技術士の業務を補助しながら実務経験を積むことから、効率よく技術士としての実力を得ているだろうと期待されています。
技術士資格の一次試験に合格するか、文部科学大臣が定めた教育課程(JABEE認定課程)を履修・修了すると「修習技術者」となります。その後、公益社団法人日本技術士会に登録申請をすると、技術士補になることが可能です。
公益社団法人日本技術士会に登録申請を行う際、技術士補が補助をしながら技術指導を受ける「指導技術士」の名前や指導技術士の所属する事務所の名前・所在地などを登録する必要があります。
技術士補になるための技術士資格1次試験には、受験資格の規定はありません。誰でも受けることが出来ます。
技術士資格1次試験の合格率は、令和元年で51.4%、令和二年で43.7%、令和三年で31.3%となっています。年によってバラツキはあるものの、年によっては合格率が5割を超えることもあり、試験対策すれば技術士資格1次試験の合格は難しくないと言えるでしょう。
技術士資格の二次試験を受験するためには、技術士補は4年。技術士補ではない場合は7年の実務経験が必要です。将来的に技術士補から技術士資格を取得したいという方は、資格取得をサポートする制度がある会社で働くのが技術士への近道だと言えるでしょう。