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土木・建設作業員の年収

公開日:|更新日:

土木作業員や建設作業員の平均年収や地域毎の収入などを比較しました。土木・建設作業員の仕事内容や、ステップアップのための資格についても紹介しています。(2021年2月調査時点)

土木・建設作業員イメージ

土木・建設作業員の平均年収・月収(給料)は?

年収ラボより

375万円(月収29万円)

平均年収.jpより

376万円(月収22万円~29.2万円)

ガテン系の仕事の中では、比較的収入はいい方と言えます。技術や資格のいる職業ほどではありませんが、勤務時間や休日がしっかりしていてこの収入でしたら、割がいい仕事といえるでしょう。

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土木・建設作業員の日当の相場は?

土木・建設作業員は日当制が一般的ですが、会社によって日払い・日給月給の場合もあります。

日本全体の平均

日本全体の土木作業員の平均給与は、1万2,351円(日給)です。月給だと、25万8,785円です。

給与が高い都市の平均

日本で土木・建設作業員の給与が多い都市の平均は、愛知県名古屋市守山区の30万4,274円です。続いて、福島県郡山市の28万8,772円。宮城県仙台市泉区の27万2,598円です。(※すべて月給)

土木・建設作業員の年齢別の平均年収/月収(給料)は?

20代前半では、生活するのも大変なほど月収が低いのがつらいところです。とはいえ、年齢を重ねていくにつれて着実に収入が上がっていくのは嬉しいところです。経験を積むと責任ある立場を任されることもあり、50代で収入のピークを迎えます

収入は決して高いとは言えないものの、そこそこに仕事をして、自由気ままに暮らすには十分な金額でもあります。60歳を超えても働けそうです。

土木・建設作業員の都道府県別の平均年収

地域差を比較してみると、東京周辺と地方とでかなりの差があることがわかります。沖縄と東京では200万円以上の差があることには驚きです。もちろん東京で生活するにはお金がかかるので、ある程度年収が高くないとやっていけないという面はありますが、それにしても大きな差です。

そのほかにも、神奈川や大阪、名古屋を要する愛知県など年収が高めです。それ以外の道・県ではまちまちですが、平均376万円というところが多いようです。次いで338万円といったところでしょうか。

土木・建設作業員で年収1000万以上稼ぐ方法

一人親方とは、会社に属さず個人事業主として生計を立てている職人のことです。会社に雇用されているより、一人親方の方が日当が上がる傾向にあります。独立し、一人親方になることで年収1,000万以上を目指せる可能性が高いです。

一人親方で年収が高いTOP3

クレーンオペレーター

一人親方で一番年収が高いと言われている職種は、クレーンオペレーターです。現場で大きなクレーンを操縦するクレーンオペレーターは、資格と熟練度が必要な職種。オペレーターの資格保有者が少ないことからも、現場の需要が高いといわれています。

大工

2位は大工です。リフォーム需要が増えていることから、現在大工工事は豊富にあります。建物全体に絡む仕事も多いので自分で仕事を請けることが可能ならば、安定的に収入を得られるでしょう。ただし、対応地域や資格の有無などによって日当に幅があります。

とび職

一人親方で年収の高い職種の3位は、とび職です。とび職は人材不足なこともあり、常に仕事があふれている状況です。定期的に仕事を受けることができ、収入を上げやすい職種と言えます。

年収1000万以上を目指すためのポイント

単価の高い案件を受ける

年収を上げるためには、単価の高い案件を受けるようにしましょう。同じ作業でも、依頼先によって単価は上下します。単価の高い・低いが判断できるよう、受注相場を理解しておくことも大切です。相場が分かっていれば、低単価の案件の場合価格交渉することも可能です。

また、長期案件ならば作業日が増える分、比例して報酬も大きくなるでしょう。単発の案件より長期案件の方が収入が安定します。

労働時間・日数を増やす

非常にシンプルな方法ですが、労働時間や日数を増やすことで確実に日当を上げることが可能です。一人親方の場合、自身でスケジュールを決められるというメリットがあります。しかし、その分作業量を減らせば収入も減ります。

日頃から未来を見据えた行動を取ったりスケジュールを管理や労働時間、日数をしっかり確保することが大切です。

資格取得で対応範囲を広げる

土木・建設現場では、資格がものを言うことがあります。そもそも資格がなければできない仕事も多い業界です。有資格者は優先的に仕事が回ってきます。自身の価値に希少性を持たせるためにも、関係資格は惜しまず取得するようにしましょう。

より難易度の高い資格を取得すれば、仕事の幅が広がるだけでなく日当が上がることも期待できます。安心して仕事を任せられると判断してもらえれば継続して案件を獲得することができ、収入増加につながるでしょう。

年収アップ!土木・建設作業員としてステップアップするための資格

土木・建設作業員イメージ

土木・建設作業員は資格がなくてもなることはできますが、給与を上げるのでしたら資格取得が必須です。なぜなら、資格を持つことで重要なポストに就いたり、責任ある仕事を任されるようになるからです。

ここでは、土木・建設作業員としてステップアップするために、また収入アップに役立つ資格を紹介していきます。

土木施工管理技士

土木施工管理技士は、土木施工の現場で主任技術者や監理技術者としての能力を有することを認定する国家資格です。無資格でも行える現場監督とは異なり、施工計画の作成から工程の調整、資材の調達、安全管理、工事品質管理など、工事全体を統率し管理するための重要な仕事を行うことができます。

土木施工管理技士は1級と2級に分かれています。1級では大規模な工事の施工管理、2級では小規模な工事の施工管理ができる‥というイメージです。土木施工管理技士を取得すれば待遇が良くなりますし、収入も平均より高くなることが期待できます。

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技術士・技術士補

技術士・技術士補は、高等な科学技術に関する各分野のエキスパートを「技術士」として認定する国家資格です。理工系の資格の中では難関の一つと言われ、取得すれば各部門における優秀な技術者として認められ、ステータスも高いです。

技術士・技術士補は全部で21の技術部門に分かれており、建設部門、機械部門、電気電子部門、金属部門、船舶・海洋部門‥など様々ですが、土木作業員に関係するのは建設部門です。建設部門における技術士・技術士補の資格を取得すれば、土木施工における詳細な設計業務や企画書の作成、研究所と現場の橋渡しといった、重要かつ高度な仕事を任されるようになります。

もちろん収入アップも期待できます。企業や地域によって差はあるものの、資格手当が貰える会社へ転職したり、自ら技術コンサルタントとして独立すれば、高い収入を得ることが可能になります。

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コンクリート診断士

コンクリート診断士は、公益社団法人コンクリート工学会により付与・認定されている民間資格です。コンクリート構造物におけるコンクリートの診断や評価、点検、補強計画の検討などを行える知見を有していることが認められる資格で、土木作業の現場はもちろん、建築・住宅分野でも注目されています。

コンクリート診断士の資格を取得することによる、年収アップも期待できます。コンクリート診断士は資格を得るための難易度が高く、しかも特殊な資格であることから、企業によっては資格手当を受けられる可能性もあるからです。勤続年数が長くなればさらに高い収入が期待できるでしょう。

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下水道技術検定

下水道技術検定は、下水道の設計・工事・維持管理に関する技術を認定する公的資格です。下水道工事の監督管理は本来、下水道法および下水道法施行令により、一定の下水道実務経験を有する者に行わせる必要がありますが、下水道技術検定を取得することにより、その実務経験年数を短縮することができるのです。(※)いわば、下水道工事における有資格者を早期に確保するための特例措置が下水道技術検定です。

下水道技術検定は目的別に1種・2種・3種に分かれています。合格率は1種>2種>3種>という近年の状況です。本資格を取得すれば、下水道工事を請け負うこともある建設業界や下水道管会社などで活躍できます。

(※)参照元:日本下水道事業団/技術検定・認定試験(https://www.jswa.go.jp/gijutsu_nintei/index.html

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車両系建設機械運転技能者

車両系建設機械運転技能者は、労働安全衛生法で定められている車両系建設機械を運転・操作できることを認定する、厚生労働省所管の国家資格です。本資格を取得すれば、ブルドーザーやモーターグレーダー、トラクター・ショベル、ブレーカ(アタッチメント機械)、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機など、様々な建設機械を操作できるようになります。

土砂の掘削や大型資材の搬入・搬出など、建設や土木工事においては機械なしには立ち行かない仕事がとても多いです。そういった中で、車両系建設機械運転技能者の資格保持者は重宝されますし、収入についても資格を持たない人間よりは高くなることが期待できます。

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玉掛け技能講習

玉掛け技能講習は、クレーン車のフックに建材を掛けたり外したりする「玉掛作業者」(国家資格)として認められるための、厚生労働省が管轄している技能講習です。クレーンの玉掛けを行う際に必須の資格であり、この資格がなければ玉掛け作業を行うことはできず、土木建設現場における大きな荷物の運搬もできなくなります。

土木作業に欠かせない人材であるのに加えて、玉掛け作業は危険が伴う仕事でもあるため、そうした希少性やリスクを考慮しての収入アップは十分に期待できるでしょう。

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作業主任者

作業主任者は、労働安全衛生法および関連法令により定められている、労働災害防止を目的とする国家資格。コンクリート破砕器作業主任者、地山の掘削作業主任者、土止め支保工作業主任者、ずい道等の掘削等作業主任者など様々な種類があり、事業所ごとに配置が義務付けられている専門職です。

作業主任者の仕事は、各部門の現場における安全対策と工程全体の管理、スムーズかつ安全に作業を進めるための監視と統率などです。責任の重い立場ですが、有資格者は土木建設業界で優遇されやすく、給与も高めに設定される傾向にあります。

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測量士・測量士補

国土交通省国土地理院管轄の国家資格です。測量士は測量士補の上位資格で、業務制限はありません。測量士補ができるのは測量計画の作成のみです。特別な受講資格はいりません。年齢、性別、学歴や経験問わず受験できます。ただし試験は特定の都道府県になるため、受検のために県外へ出る場合もあります。

測量士の合格率は2016年~2020年で見ると平均10%前後ですから難易度は高めです。測量士補は同年平均36%以上で合格率は高めといえます。測量試験の受験料は4,250円、測量士は2,850円です。

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RCCM

シビルコンサルティングマネージャーの資格です。土木工事で、監理技術者や照査技術者として、地質コンサルタント業務で求められます。建設コンサルタント業務の専門技術者として、点検、診断といった専門技術の提供や診断や、安全管理と健康管理全般の責任者です。

RCCMは(一社)建設コンサルタンツ協会主催の民間資格で、試験は22種類の専門技術があります。資格取得後、4年ごとにCPD単位の取得とRCCM登録更新講習の受講と登録更新が必要です。合格基準は各問題で配点50%以上、全体の得点が60%以上です。平成28年~令和3年まで、合格率は30%~40%で推移しています。

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雅典(ガテン)が指南!
土木・建設作業員で年収を上げていく方法は?

土木・建設作業員は、学歴も年齢も資格も要りません。誰でもチャレンジできます。身体ひとつでできますし、健康でしたらずっと働けます。でも、ただの土木・建設作業員ですと年収は高くはありません。

もし、もっと稼ぎたいと思うのでしたら、資格をとって現場の管理職を目指すのがよいでしょう。土木施工管理技士とか型枠施工技士、建築施工管理技士、解体工事施工技士などの資格をとれば、給料をあげてくれる会社もあります。下請け会社から元請け会社に転職すれば、立場が上がる上に年収アップも期待できます。