玉掛けの資格取得について解説

建設業や製造業など、クレーンを使用することがある業界で働かれている方であれば、「玉掛け」という言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。しかし、そもそも玉掛けとは、一体どのような作業のことを指しているのでしょうか。

そもそも玉掛けとは？

人力では動かすことが出来ない重い荷物を移動させるために使われるクレーン。その先についているフックに括り付けるて荷物を移動させますが、クレーンのフックに荷物を括り付けたり外したりする作業全般を「玉掛け」と言います。

玉掛け技能講習・玉掛け特別講習とは

クレーンは重い荷物を移動させることがほとんどです。当然、荷物の固定が不十分であれば、重い荷物が落下し大きな事故につながる可能性があります。

そうした事故を避けるために安全衛生法第61条および76条で、玉掛け特別講習あるいは玉掛け技能講習を受講し、「玉掛け技能・特別講習修了」を取得した者でなければ玉掛けをしてはならないと定めているほど。玉掛けを行う者は、専門的な知識と技能を持っている必要があるのです。

参照元：中央労働災害防止協会（法令・通達）

玉掛け技能講習・玉掛け特別講習の修了までの流れ

玉掛け特別講習あるいは玉掛け技能講習は、18歳以上であれば誰でも受講出来ます。それぞれの違いは次のとおりです。

• 玉掛け特別講習：1トンまで荷物の玉掛けが可能になる。
  ※5時間の学科講習と4時間の実技講習が必要。
• 玉掛け技能講習：1トン以上の荷物の玉掛けが可能になる。
  ※9～12時間の学科講習と6～7時間の実技講習が必要。

それぞれ講習を終えた後に、学科試験・実技試験に合格することで、玉掛け技能・特別講習修了を取得できます。

玉掛け技能講習・玉掛け特別講習の修了試験の難易度・合格率

玉掛け技能講習および玉掛け特別講習で行われる試験の合格率は、95%程度とされています。真面目に講習に参加し、本番で緊張するようなことがなければ、問題なく合格することができるはずです。

玉掛け技能講習・玉掛け特別講習の参加費用

玉掛け技能講習の場合、コースによって23,500円および21,500円が、玉掛け特別講習の場合15,300円が、それぞれ講習の参加費用となります。

※受験する団体によって違うため、必ず確認してください。

資格のサポート体制がある建設会社で働くのがおすすめ

将来のための投資とはいえ、自腹で万単位の出費は楽なものではありません。

しかし、玉掛け技能講習修了といった資格保有者は大きな戦力となるため、福利厚生の一環として資格取得をサポートする企業もあります。玉掛け技能講習および玉掛け特別講習への参加を考えているのなら、そうした企業のサポートをぜひ利用してください。これから就職を予定しているなら、資格取得サポートが充実した企業を選びたいものです。