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土木の現場は年配の方が多いです。傾向として職人気質の方も多く、長年土木工事に携わって仕事をしてきたことに誇りを持っています。職人気質の方は細部でもこだわり、適当な仕事を許さず厳しい傾向があるのです。べらべらと喋らない人もいるため、コミュニケーション面で取っ付きづらいと感じる方もいるでしょう。
職人気質だと仕事のやり方を丁寧に教えてくれる方ばかりではありません。先輩の仕事を見て覚えろという方もいます。失敗して怒られると「教えてもらってないのに当然だろ」と考える方もいるでしょう。ただ、その方々も先輩の背中を見て仕事を覚えて来ています。教えようとしても感覚的な部分も多く言語化できていない方もいるのです。ただ、業界は人手不足になっています。昔ながらのやり方は通じないと感じている方も、徐々に言葉で教えてくれる人も増加傾向です。
仕事とプライベートに一線を引いている方も多いです。仕事中は感じないかもしれませんが、プライベートに踏み込むと、途端に口をつぐむ方もいます。プライベートで一緒に遊ぼうという方も少ないです。性格はさっぱりしており、仕事とプライベートにメリハリをつけています。
仕事自体は細かいところまで丁寧にします。ただ、その他は細かいことまで気にしない方も多いです。金銭面に豪快で、一緒に飲みに行くとおごってくれることがあります。仕事では厳しいかもしれませんが、その他は付き合いやすさを感じる方もいるでしょう。
明るさが好まれる業界です。声が大きい、よく笑う人は好かれる傾向にあります。仕事中、冗談もいわず陰気、厭味ったらしい、理屈っぽいと雰囲気が悪くなるものです。明るい人だとしんどい状況でもモチベーションが上がり、場も和みます。元気良く明るく接したほうが可愛がられることが多いでしょう。
あいさつをしない方は嫌われます。「おはようございます」と言われたら大きな声で「おはようございます」ときちんと返しましょう。もちろん後輩である自分からあいさつをするのは当然のことです。中にはあいさつを返してくれない方もいるかもしれません。それでも「当たり前のこと」としてあいさつをしましょう。
あいさつはコミュニケーションの糸口になります。同じ会社でも、現場が違えば話す機会は少ないかもしれません。グループも違えば同じ会社なのに人間関係が気薄になることも多いです。会話をしたいならあいさつをしっかりしましょう。あいさつだけでも自分を印象付けるきっかけになります。
最初はあいさつを無視されるかもしれません。だからといって「もうあいさつはしない」と判断するのはもったいないです。継続するとあいさつを返しはじめてくれます。継続的にあいさつを返してくれるようになれば、コミュニケーション・会話のきっかけを作ることができるのです。
自分から話をするのが苦手な方もいるでしょう。その場合、話を聞く側に回ってみてください。先輩やベテランの方が過去の体験談や、面白い話をしてくれるケースがあります。無理におだてることもありません。「すごい」「それは大変」という普通の対応でかまいません。話しやすい相手だと感じてもらえれば、人間関係を構築できます。
どんなにコミュニケーションを取れても仕事が不真面目なら嫌われます。職人は仕事をしっかりとこなす完璧主義者が多いものです。プライベートの不真面目な話を聞いていると、現場とのギャップも感じるかもしれません。職人は責任感とプライドがあるからこそ、仕事で不真面目な人は嫌われます。
土木関係に限りませんが未経験で新人だと即戦力になるのは難しいです。ただ、真面目さとやる気を見せれば徐々に認めてもらえますし、経験を積める仕事を回してくれるようになります。力仕事は大変です。運んで置くだけの仕事で疲れるでしょう。ただ、あえてつらい仕事を積極的にこなすことで周囲の見る目も変わってきます。
一度だけ自分から話しかけたり、がんばったりすれば途端に仲間として見てもらえるわけではありません。日常的なコミュニケーションを自分から積極的に取ることで徐々に相手も気を許してくれるのです。コミュニケーションは継続的に続けるのがポイントです。
飲みニケーションに参加するのも重要です。仕事終わりに「飲みに行こう」と誘われるかもしれません。飲み屋では先輩の自慢話や愚痴や昔の話ばかり、自分は話を聞くだけの可能性も。つまらない、早く帰りたいと思うかもしれません。ただ、飲みニケーション1つで人間関係が深まることがあります。結果、仕事でも助けてくれたり、教えてくれたり、やりやすくなったりするため参加したほうがいいです。
現場にはいろんな業者の人が集まり、工程のことやデティールのことなど、いろんな方と話す機会があるので、自然とコミュニケーション能力が身に付きます。 現場の先輩と仕事の話をするなかで、いろいろと仕事のコツを教わるので、仕事をはじめた頃と比べると、今では1つ1つの作業がはやくできるようになりました。
「仕事を覚えるには、職人さんと仲良くなって、いろいろ教えてもらう事が一番だと思い、積極的に話かけるようにしました。例えば、共通の話題を探して話しかけたり、休憩中は輪に入って雑談に加わるようにしました。年配の職人さんは孫のように可愛がってくれることも多かったです。」
将来は建築会社で働きたかったので、建設現場で土木作業員としてアルバイトを体験しました。現場の主任の指示のもとで、廃材を集めたり鉄くずを集めたり、木材に穴をあけて壁に打ち付けたりする作業のお手伝いをしました。現場作業は汗だくになって体力的にはきつい仕事でしたが、日々完成していく建物を見るのはとても楽しくて、私たちの手際がいいから作業が早く片付いたと親方から褒められたときには、ものすごくやりがいを感じることができました。足場を組むところから建物ができていく工程を見られたので勉強になりました。