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ガテン系の仕事の中でも解体作業員は解体工事を請け負う職人であり、不要になった建物や家屋を安全に取り壊して土地の再利用や有効活用を支えます。
ここでは解体作業員のやりがいや仕事の楽しさについてまとめました。
解体作業員としてのやりがいや仕事の誇りについて考えた時、やはり「安全に建物を取り壊す」という職種そのものを無視することはできません。
いろいろな目的で使用されてきた建物や家屋も、経年劣化や使用者の変化などにより、いつかは不要になっていきます。そして不要になった建物や家屋を放置することはさまざまなリスクや損失を生むため、安全に破壊して次のステージを考えていくことが大切です。
しかし建物の取り壊しは相応の技術や経験を要する仕事であり、きちんとした順序やルールを守らなければ深刻な事故に発展しかねません。
解体作業員はプロとして安全に建物を取り壊し、自分や同僚だけでなく地域の人々の安全や生活を守る重要な仕事です。
不要になった建物を取り壊すことで、その土地や空間を再利用し、新たな価値を社会において追求していくことが可能となります。
現在、日本全国で放置されている空き家や廃ビルといった物件が深刻な社会問題となっていますが、解体作業員はそのような物件を適切に撤去して、限られた土地や資源を有効活用していく土台作りを行います。
そのため解体作業員は日本の社会や地域の未来を作っていく重要な仕事と考えられるでしょう。
解体作業員として仕事をする楽しさの1つに、いろいろな場所で働けて、さまざまな景色や経験を味わえるというものがあります。
解体作業員の仕事は取り壊す物件によって変わるため、当然ながら対象の物件を取り壊した後は異なる場所にある次の物件へと移ります。いつも同じ事業所で働く仕事と異なり、いろいろな場所を回りながらそれぞれの現場ごとの空気や状況に合わせて仕事のプランを進めていくという環境は、変化を楽しみたい人にとってやりがいを感じられるものです。
解体作業は重大な危険を伴う仕事でもあり、油断すると大ケガや大事故につながりかねない職種です。そのため作業環境の安全確認や安心の確保は必須であり、たとえば早朝や深夜といった時間帯に作業を行うことは基本的にありません。また取り壊しには騒音などを伴うため、そういった点からも特に住宅地などでは早朝・深夜帯の作業は原則NGです。
そのため解体作業員は残業や予定外の長時間労働といったものが少なく、また働き方や体調管理も考慮して休日もきちんと確保されています。
目の前にある建物を解体していくという作業は、爽快感の獲得やストレス解消につながるという声も少なくありません。解体作業では工具を持って手作業で解体する場合から、特殊な重機などを使って解体したり、爆薬を使用して一気に解体したりといろいろなパターンが考えられます。
それぞれの解体方法に応じて対象を壊す楽しさや方法があり、楽しみ方が豊富であると捉えることも可能です。
解体作業では日常で乗ることのない特殊重機や大型車両なども扱います。そのためそういった乗り物の運転や取り扱いを楽しめる人にとっては、とても楽しい現場といえるかもしれません。
特に大型の重機で目の前の壁などを破壊していくことは、繊細さや安全さが求められると同時に、日常生活では得がたい爽快感を得られる作業である点も重要です。また解体業者によっては従業員の資格取得を支援していることもあり、いろいろな免許や資格を取得しやすいことはキャリアアップやスキルアップにもつながります。
厚生労働省によれば解体作業員の平均収入は431万円(令和4年)となっていますが、現場での経験を積んだりいろいろな資格を取得したりとスキルアップを進めていくことで、現場をマネジメントする立場についたり一層の収入アップを目指したりすることも可能です。
基本的に解体作業員は仕事のスキルや経験に比例して収入も増えていく仕事であり、努力次第で成長していけることは魅力です。
戦後の高度経済成長によって大きく発展し、日本全国でさまざまなビルや建物が建てられましたが、令和に入りそういった物件の劣化が進んで解体作業や建て替え工事のニーズが増えてきていることも見逃せません。
全国で解体作業を必要としている物件や土地は数多くあり、将来的にも働く機会があると想定されることは重要です。