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土木施工管理技士資格保有者は、土木工事の責任者として施工計画の立案や、工事現場での施行管理や行程管理、役所での手続き、近隣の住人への説明など、幅広い業務を担当します。幅広い知識や技術を身に着けた土木工事のプロフェッショナルとして、河川や道路、鉄道、上下水道工事、港湾、橋梁といった現場で幅広く活躍するのが土木施工管理技士です。
土木施工管理技士は国家資格の一つであり、土木施工管理技士になるためには、一次試験(筆記)と二次試験(実地)の二つの試験に合格する必要があります。
なお、土木施工管理技士には一級と二級があります。二級土木施工管理技士を取得すると、試験の際に選択した「土木」、「鋼構造物塗装」、「薬液注入」のいずれかの分野の工事現場に「主任技術者」として携われるようになります。一級土木施工管理技士を取得すると、作業工程の責任者である「主任技術者」、及び、作業工程の全体を監督する「監理技術者」としてさまざまな土木工事の現場に携われるようになります。
二級土木施工管理技士の一次試験には受験資格の設定がありませんが、二級土木施工管理技士の二次試験と一級土木施工管理技士の一次・二次試験にはそれぞれ以下のように受験資格が定められています。
※なお、受験資格は一定の条件を満たすと免除となる場合もあります。
令和5年度を例にあげると、一級土木施工管理技士の試験は下記の日程になっています。
二級土木施工管理技士の試験は次のとおりです。
なお、試験の申し込みは、申込用紙及びインターネットで行うことができます。令和5年度申し込み期間は、一級の場合は令和5年3月17日(金)~3月31日(金)で、二級だと一次試験(前期)は3月1日~3月15日、一次試験(後期)・二次試験は7月5日~年7月19日となっています。
土木施工管理技士試験の合格率は、年によって違いがあるものの、一級の一次試験で約60%、二次試験で約35%、二級の一次試験で約70%、二次試験で約35%とされています。
十分な実務経験を持たないと受験できないにもかかわらず、一級・二級のそれぞれの二次試験の合格率が約三割であることを踏まえると、しっかりと対策しないと取得するのが難しい資格だと言えます。
土木施工管理技士取得にかかる費用としては、二級資格で10,500円(税不明)、一級試験で21,000円(税不明)の受験料に加えて、3~40,000円程度の講習・講座代および参考書代があります。
将来のためのキャリアのための出費とはいえ、資格取得のための参考書代や講習・講座代は楽なものではありません。
優秀な人材確保のため、中には、土木施工管理技士の資格取得を支援する制度を設けている企業もあります。土木施工管理技士の資格取得を考えている場合、そうした制度を利用すると良いでしょう。受験に必要な実務経験を得ながら試験に向けて対策できるため一石二鳥です。
一般財団法人全国建設研修センター公式HP(https://www.jctc.jp/)