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作業主任者の資格取得について解説

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そもそも作業主任者とは?

作業主任者は労働災害防止を目的とした資格です。労働安全衛生法による作業区分に応じて選任を義務付けられている資格で、主任者となるための技能講習を修了、免許を受けているものをいいます。

作業主任者になるために必要な資格・講習とは

作業主任者は個別の選任業務で必要資格や講習は変わります。たとえば「地山の掘削及び土止め支保工作業主任者」と「石綿作業主任者」は、各作業に該当する責任者が必要です。下記に必要な資格や講習について解説していきます。

地山の掘削及び土止め支保工作業主任者

「18歳より3年以上」か「大学高等専門学校や高等学校で土木建築や農業土木に関する学科卒業後、2年以上」か「職業能力開発促進法に基づく一定の訓練修了後、2年以上」で、地山採掘作業や土止め支保工の切梁か腹起しの取り付け、または取り外しに関する作業に従事経験のある方は受講資格があります。合格率はほぼ100%のため、ハードルは低いです。

石綿作業主任者

石綿作業主任者は、石綿(アスベスト)作業ができるようになります。また、石綿取り扱い作業従事者の監督と指揮が可能です。石綿を取り扱う現場では、石綿作業主任者1人を義務として配置しなければなりません。

受講資格は特にありません。実務経験も不要です。講習の修了試験は2日間の講習の最後で実施します。各科目得点が満点中40%以上、全科目の合計得点が満点中60%以上で合格です。

作業主任者になるまでの流れ

地山の掘削及び土止め支保工作業主任者

受講内容は、修了考査時間を除いた17時間/3日間です。作業方法に関する知識を10時間30分、工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識3時間30分、作業者に対する教育等に関する知識1時間30分、関係法令1時間30分受講後、筆記試験の修了考査を実施し合格したら作業主任者になれます。受講地は全国各地で、願書申込み受付機関や受講日程は、日本鳶興業連合会本部か開催地支部まで問い合わせが必要です。

石綿作業主任者

講習は各都道府県労働局、労働基準協会連合、労働局登録教習機関で実施します。住んでいる都道府県以外の会場で受講するのは問題ありません。受講内容は「石綿による健康障害とその予防措置に関する知識」「作業環境の改善方法に関する知識」「労働衛生保護具に関する知識」「関係法令」の4科目があります。テキスト以外に防護マスクに触れるような講義もあります。修了試験は、2日目の講習終了直後です。問題数25問、試験方法は三者択一式で、試験時間は1時間です。

作業主任者の難易度・合格率

紹介する難易度と合格率は、あくまで、数多くある作業主任者の中で『地山の掘削及び土止め支保工作業主任者』と『石綿作業主任者』の2つについてです。

地山の掘削及び土止め支保工作業主任者

各科目で2つの条件を満たせば合格です。「各科目の得点、満点中40%以上の得点率」「全科目の合計得点が満点中60%以上の得点率」で合格できます。難易度はかなりハードルが低く、ほぼ100%です。講習をしっかり聞いていれば、修了考査は合格できます。

石綿作業主任者

各科目で2つの条件を満たせば合格です。「各科目の得点、満点中40%以上の得点率」「全科目の合計得点が満点中60%以上の得点率」で合格できます。難易度は高くありません。公表されていませんが、技能講習受講者の9割以上が合格しているレベルです。技能講習に参加して講義内容を頭に入れれば、合格できます。

作業主任者の講習費用

※条件や受ける場所によって費用が変わります。紹介したものは一例です。

地山の掘削及び土止め支保工作業主任者

受講料は22,000円(税込)教材費2,900円(税込)、科目免除資格がある場合、学科は0.5日で、受講料9,900円~です。科目免除に当てはまる方は、特例A~C、免除EとFがあります。受講料は9,900円(税込)~で、教材費2,900円は共通です。

石綿作業主任者

受講人テキスト、資料代でトータル10,000~20,000円です。受講料以外には、写真代や切手代が必要な場合もあります。

その他の講習費用例

(※上記すべて税込)

参照元:一般財団法人中小建設業特別教育協会(法令・通達

資格のサポート体制がある建設会社で働くのがおすすめ

地山の掘削及び土止め支保工作業主任者や石綿作業主任者以外にも、多くの作業があり、作業主任者が求められています。ただ、作業主任者になりたくても、どう勉強すればいいかわからない、技術を習得したいが教えてくれる人がいないと合格はむずかしいものです。

建設会社の中には資格取得を推奨し、サポートしてくれるところもあります。作業主任者を含めて、資格取得を検討しているなら、サポートしてくれる会社がおすすめです。